トヨタ自動車様との出会い

〜 椛コ上開明堂 〜



昭和35年初荷の時の風景

 当社の創業は、村上開明堂という社名から察する通り、文明開化の時代、1882年(明治15年)です。昨年で125周年を迎え、今年初めには長寿企業としてテレビで紹介される機会も頂きました。創業から125年間、多くの転機を経て、現在では国内に8つ、海外に6つの関係会社を持ち、国内シェア40%を占めるバックミラーメーカーとなるまでに成長致しました。
 トヨタ自動車様とのお取引のきっかけは、昭和32年の春、当時専務だった
村上英二(現会長)が商用のため、旭硝子名古屋支店を訪ねている時でした。
「おーい、旭硝子さん。どこかで鏡屋知らんかね」
「偶然だけれど、ちょうどここにいる人は静岡の鏡屋さんですよ。村上開明堂という会社の専務さんなんだが、話を聞いてもらったらどうですか」 
「ええ、本当、それはありがたい。私は、トヨタ自動車の江口という者です」
 車がたまに1台通るか通らないかという時代、不遜にも、「商売にはならないだろうが、鏡なら何でも作ってみるか」という思いから引き受けたバックミラー製造でした。この偶然の出会い、そのチャンスを掴み取る運の良さ、そして、引き受けた後の技術者たちの重ねてきた試行錯誤が大きな影響をもたらし、今の当社に至る次第です。時代も変わり、今はトヨタ自動車様が世界生産台数1位となりました。今後も当社は各ステイクホルダーを大切にし、自動車メーカーと共に、継続的に成長していきたいと思います。



協豊会タイム