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−中国−

農民画

天津豊鉄汽車部件有限公司(TTAP) 
安藤さん


農民画

 中国では、昔から絵画と言うと毛筆の「水墨画」とか工筆の「細密画」などが有名ですが、これとは違った「農民画」と言う大変素朴な画風で鳥瞰図的に描く絵が、天津の日本人の間でブームとまでは行きませんがファンが増えています。  
 この農民画は、中国には珍しく凄く歴史の浅い芸術で1958年前後の「大躍進運動政策の浸透」を目的に政策の狙いを絵にして民に外壁に描くことを奨励したのが始まりと聞きます。  天津の農民画は民間芸術(切り絵・泥人形・刺繍・版画)の良い部分を取り入れながら水彩画として発展して来たようです。農民画の有名なところは天津以外では、西安戸県、上海金山です。また、浙江省舟山の農民画は、油絵で土地柄漁村・漁民を画題としています。  
 素朴=癒しという感じの絵で鑑賞していると大変心が和みます。作品は、農村の生活・田畑、山河の状況を春夏秋冬の季節変化別に描き、その中に人や動物(家畜含む)がユーモアのある表情で描かれていて見ている間に楽しくもなります。  
 私の、住んでいます九河国際村(日本人居住区)では張偉民先生の農民画講座が開かれていますが、現在のところ満席で生徒になるのは空き待ちと言う盛況とのことです。  
 天津へお越しの節は是非農民画の鑑賞を計画に入れてください。一枚の絵から中国の風習を読み取る事も出来ます。                    (2005.7)


安藤総経理