海外短信


−アメリカ−

ニューオリンズは音楽の町

〜日本ミシュランタイヤ梶@梅村 誠さん〜

梅村 誠さん

 デトロイド郊外に駐在し丸一年が経過した。言葉の壁や文化・習慣の違いに戸惑う毎日が続いている。
 夏休みに旅行に出掛けた時の話をしよう。米人はバケーションではあまり飛行機を利用しないと聞いていたので、少しでも米人の感覚に馴染もうと車で出掛けた。ミシシッピー川沿いにシカゴ、メンフィスなどに立ち寄り、目指したのは南部の町ニューオリンズ。9泊10日、3,000マイルのロングドライブである。
 19世紀の建物が残るフレンチクオーターの町並みも素晴らしいが、ニューオリンズと言えば、やはり、音楽である。日中からあちこちで路上ライブが始まり、8ブロックにわたってライブハウスが立ち並ぶバーボン・ストリート(ウイスキーではなく、フランス貴族ブルボン家に由来するらしい。)では、本場のジャズに限らず、ブルース、カントリー、ロック、R&B等様々なジャンルの音楽が開け放しの扉から流れてくる。聞こえてくる演奏が気に入ったら店に入り、1杯飲んだら別のライブハウスを物色する。どこもカバーチャージ無しなので、何軒かハシゴしても20ドル札一枚で事足りた。酒好き・音楽好きの私にとっては最高の町であった。


       路上ライブ

 休暇を終えて出社した朝、米人の同僚に3,000マイル運転したと話したら、
ただ一言“You are crazy!” 私が米人の常識を逸脱してしまったのか、彼
が単に運転嫌いなのかは定かではない。


  <追記>
 私が旅行した3週間後、ニューオリンズに大きなハリケーンが上陸しました。
 被害にあわれた方に心よりお見舞い申し上げます。