〜社是 「よい品、より安く」〜
 
おじゃまします  ―協豊会 小塚東海地区副会長に聞くー


 
 協豊会広報委員会は12月20日、フタバ産業(株)本社において、
小塚東海地区副会長(フタバ産業株式会社 代表取締役社長)に
インタビューを行いました。
 フタバ産業さんは、プレス、溶接技術を活かした部品を世界各極で生産しています。
 小塚社長には、会社に対する思いや、安全、品質に対する真摯な取り組みについて熱く語っていただきました。



小塚東海地区副会長

◆まず最初にフタバ産業さんの会社概況や会社に対する思いについてお聞かせください。

 創業は1945年(昭和20年)で、今年の11月に62周年を迎えました。
プレスと溶接技術を活かしたマフラーを代表とする吸排気システム、
ボデー、足回り部品等を製造しており、国内には12工場をもっています。
 最近私が一番印象に残っていることは、2005年11月にラグーナ蒲郡で
60周年記念フェスティバルを開催したことです。従業員のご家族やOB、
お取引き先様を招いて6,000人を超す方に集まっていただきました。
折角の機会でしたので、トヨタさんから購入した船4隻を含め16隻を揃え、皆さんに乗っていただくなど盛大に開催しました。
 私は従業員の方一人一人にちゃんと給料を払い、少しずつでも成長してボーナスが出せるようにすることが大事だと思っています。
アメリカではすぐリストラをやりますが、ひとつひとつの工場、一人一人の
従業員を大切にする意味からも、日本の経営基盤である終身雇用制の
考え方を世界どこでも通じるようにしたいと考えています。


◆ グローバル展開の取り組みについては如何でしょうか。

 海外へは95年に初めてアメリカのシカゴに工場を建て、自動車以外の
建築、音響関係から始め、2年くらいしてからトヨタさんの仕事も始めるようになりました。現在は北米、欧州、中国に拠点を持ち、インドネシア、台湾、タイでは技術提携・技術支援をしています。
 海外は失敗ばかりで、大変苦労しています。しかしトヨタさんが必要とするなら、それがボランティアであっても、お金を払ってでも、やらないといけないというのが私の信条で頑張っています。
 海外の売上げは連結で25%ぐらいです。海外では新しく仕事を始め、
トヨタさんにお世話になる訳ですから、絶対に裏切ってはいけないと思っています。ちゃんと力をつけて強くなって喜んでもらえるパートナーになるべきだと考えています。海外では身の丈を理解してやりなさいといつも言って
います。


◆ ものづくりの中で「安全」と「品質」については、どのように取組まれているのでしょうか。

 もう毎日死に物狂いでやっています。私は朝が早いものですから、毎朝
安全、品質の報告内容をチェックし、何が起こってもオンタイムで処理をするようにしています。起きたことに対する処置が非常に大事で、その日のうちに必ず処置を終えるように指示しています。そういうことを毎日毎日やらせていただいております。力はありませんが、必死にやる。これが大事だと思っています。
 どんな災害でも、たとえ赤チン災害であっても、その人の面倒をちゃんと
看なさい、ちゃんと医者に連れて行きなさい、医者に容態をきちんと聞きなさいと言っています。それでどう処置していくのか、会社はどういうことをするのかはっきりさせなさいと。
 もしお客さんで不良が発生した時は、巻き返しはどうするのか、暫定的にはどうするのか、そして恒久処置については1週間後に報告します、というような処置をその日のうちにやりなさいと言っています。
 それと起こした人を叱ることはしません。起こさせた人を叱ります。いろいろな決め事をつくるけど、本当にそれが守れることが非常に大事で、守れないことが多いのです。守れるような決め事をつくってあげることが大事で、責任転嫁はいけません。
 こんなことが、少しずつ理解頂けるようになって、この1年で一番嬉しかったことは、お客様から「良くなったね」という言葉をいただいたことです。
ひとつひとつを積み重ねていくことが大事だと思います。


◆ 協豊会活動として東海地区の副会長をされておりますが、活動に対するお考えとかメッセージはございますか。

 昨日幹事会がありましたが、あの場では次年度の活動計画とか、もっと
突っ込んだ意見交換ができたらいいかなと思っています。
 事務ベースの方がよく働かれて、私たちはおんぶに抱っこの状態で頭が下がる思いです。しかし、これではいかんと思っています。皆さん社長は
忙しいですからと言われますが、それは甘やかしです。会社のトップも、もう少し理解を深めて積極的に発言するような場にしたいです。30分ぐらいでもいいですから、そういう風に私たちでやってみたいと思っています。
何かテーマを決めてみてもいいかもしれません。収拾がつかなくなるようなディスカッションもいいと思います。たまには「そんな事を言われたら困ります」とトヨタさんが言い出すくらいがいいかなと思います。
 司会される方も遠慮なさらず、本当に「分かっているのですか」と詰め寄るぐらいだともっと盛り上がってくると思います。


◆ 最後になりますが、健康管理やご趣味がございましたらお願い致します。

 健康管理については特に自慢して申し上げることはございませんが、
毎月1回は主治医に診てもらい、相談しています。3Kg体重を落としなさいと言われ、お肉は食べず、ご飯を5分の1にして、お昼はうどん1杯にして
います。それと、コーヒーはなるべく飲まずに、美味しくないのですが独自に調合したお茶を毎日飲んでいます。
 朝も少ないですが、ご飯を一口とお味噌汁、漬物をいただいて、それと、絶対にこれを食べないと1日が務まらないというものを毎朝食べています。これは医者にも内緒にしているものです。これだけ完璧(?)にやっていますが、体重は全く変わりがありません(笑)。
 趣味としては、ガーデニングに凝りはじめています。皆さんに教えてあげたいくらい楽しいです。一重のサザンカ、7月に咲く黄色のバラ、そしてヘクソカズラ。この植物は菊のところに植えると菊の形をした花が咲き、バラのところに持っていくとバラの形に、椿だと椿の形の花を咲かせるというすばらしいもので、こっそり貰ってきて育てています。


           小塚副会長を囲んで
    黒木広報委員(NOK梶@取締役):左
   石塚広報委員長(太平洋工業梶@常務執行役員):右から2人目
     鈴木事務局長:右